アニメ「呪術廻戦」に関するページです。
ネタバレも含みますのでご了承ください。
「懐玉・玉折」の意味
解釈は人それぞれでしょうが、
呪術廻戦における「懐玉・玉折」は、主に「懐玉」が五条を、「玉折」が夏油を表していると考えられます。
「懐玉・玉折」は漫画「呪術廻戦」における過去偏、アニメにおける第2期のサブタイトルを指します。
何かと難しい用語・見慣れない漢字が多い呪術廻戦ですが、懐玉・玉折もその1つと言えるでしょう。
才能を内に秘めることを表す言葉である「懐玉」にて覚醒していく五条を描き、若くして死ぬことを指す言葉である「玉折」にて夏油の闇落ちを描いています。
解説
「懐玉」の意味・解釈
辞書的な言葉の意味としては、
「懐玉(かいぎょく)」とは「玉を抱く」ことから転じて、「才能を内に秘めていること」を指します。
五条は甚爾との戦闘を通して反転術式を会得、以後呪術のバリエーションが飛躍的に増え文字通り「最強」となります。
無下限呪術や六眼といった元々スペックに恵まれていた五条ですが、この懐玉編にてその才能が惜しみなく開花していきます。
「懐玉」はそのような五条を表している言葉・サブタイトルと言えるでしょう。
また、もう少し広い解釈をすると別の見方もできると思います。
懐玉編は、まさに「才能」を「秘めた」者達の葛藤を描いた物語とも言えます。
術式としてはかなり恵まれ部類である「無下限呪術」の五条と「呪霊操術」の夏油。
しかし2人はそんな強い力を持ってしても理子を守れず挫折するに至ります。
また2人に勝利した伏黒甚爾も(フィジカルギフテッドであり)非常に稀有な才能の持ち主と言えますが、呪力ゼロゆえの劣等感を抱きます。
理子に関しても天元との同化というある意味で選ばれた人間なのでしょうが、そのために不遇の人生を送ることとなります。
秘められた才能が必ずしも良い方向に向かわないダークな物語を、「懐玉」という言葉が皮肉にも表していると言えるのではないでしょうか。
「玉折」の意味・解釈
「玉折(ぎょくせつ)」とは、「玉が砕ける」ことから転じて、「(才能のある)若者が若くして死ぬこと」を指します。
高専時代に呪術界から離反し、後に「最悪の呪詛師」と呼ばれるようになる夏油。
「懐玉・玉折」編にて夏油は死亡していないものの、闇落ちしており本質的には夏油と言う人間の喪失を描いていると言えます。
また、もう少し広い解釈をすると別の見方もできると思います。
玉折編は、理子や夏油や五条と言った多くの「若者の青春」を奪った物語の締めとも言えるのではないでしょうか。
死亡した理子や闇落ちした夏油は言わずもがな。
親友がアウトローに行くことを止められなかった五条。
そんな五条・夏油と級友であった家入。
善人でありながら死亡した灰原や、それにより挫折した七海。
呪術師という役割が多くの若者の青春を奪っていることを、「玉折」という言葉は表しているのではないでしょうか。
本編の解説
参考資料