アニメ「炎炎ノ消防隊」の解説です。
ネタバレを含みますのでご了承ください。
「炎炎ノ消防隊」と京アニの件
2019年にアニメ化された「炎炎ノ消防隊」。
一方、同年に非常に痛ましい事件となった京都アニメーション放火事件。
「炎炎ノ消防隊」は健全な作品であり、京アニ事件となんの関係性もありませんが、
「炎」や「消防隊」をテーマにした作品である点や事件当時と放送時期が重なった点から、一部自主規制の対応がとられました。
アニメファンとしてはダブルパンチの悲しさですね。
「炎炎ノ消防隊」の自主規制や自粛
ホームページで理由は明言していないものの、
京アニ事件が世間を騒がせた時期、「炎炎ノ消防隊」は第3話の放送を休止しました。
結果としては1週間遅れて放送する程度で済みましたが、
以後、
「炎炎ノ消防隊」は一部シーンの差し替えなどを行い自主規制の様子は続いています。
具体的には人が炎に包まれるシーンや、それらにより恐怖心や残酷さが際立つシーンなどが対象になっています。
エンディングのシーンの自主規制前後の比較
そして最もわかりやすい自主規制がエンディングです。
エンディングはアイリスの回想のかたちで教会が炎に包まれるストーリー構成になっています。
上記は第1話時点のエンディング。
炎に包まれる教会と、その様子を目撃するアイリス。
確かに炎に包まれる複数名の人々という描写は、京アニの事件を考慮するとタイミングが悪いなあという気もしますね。
一方で、
「炎炎ノ消防隊」のストーリーを考えると決して京アニの事件を故意に煽るような演出ではないですし、
絵自体もあくまでファンタジー的なマイルドな表現になっているとは思います。
そしてこちらが放送再開後、つまり第3話以降のエンディング。
炎に包まれる人々がわかりにくいようにしてあります。
「炎炎ノ消防隊」はそもそも健全な作品であり、アニメ化に伴い原作よりもさらにマイルドな表現になっているのですが、
京アニの事件も配慮してさらにプラスで表現を優しくしていることがわかりますね。
おわりに
ちなみに第6話「約束の火華」はプリンセス火華の回想シーンがあるのですが、
こちらのシーンもエンディング同様の措置がとられている様子がうかがえますね。
繰り返しになりますが、
炎炎ノ消防隊と京アニの事件はなんの関係性もありませんし、
炎炎ノ消防隊のストーリーも炎から人の命を守るために主人公達が奮闘する非常に良い作品です。
京都アニメーション放火事件に際して被害にあわれた方々のご冥福をお祈りすると共に、
炎炎ノ消防隊をはじめとして良い作品は良い作品として世に出ることができることを願います。
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