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プリンセスプリキュアが大人目線では歴代最高傑作という説
「Go！プリンセスプリキュア 第１話」東映アニメーションミュージアム公式YouTubeチャンネル（YouTube）より引用
女の子向けアニメとして数多くのシリーズがあるプリキュア。
シリーズによって雰囲気も構成も微妙に異なるプリキュアですが、
個人的には大人目線で見ると「Go!プリンセスプリキュア」が歴代最高傑作であると思います。
以下、「Go!プリンセスプリキュア」が傑作であると思える点を挙げていきます。
「Go!プリンセスプリキュア」とは？
シリーズの立ち位置
「Go!プリンセスプリキュア」はシリーズ１２作目のプリキュアです。
「ふたりはプリキュア」など複数のシリーズを持つプリキュアもいるので、
プリンセスプリキュアは作品としては１２作目ですが世代としては１０代目にあたります。
「Go!プリンセスプリキュア」の概要
「強く、優しく、美しく」がキャッチコピーであるプリンセスプリキュア。
「プリンセス」と「夢」がテーマのプリキュアとなっています。
ここで言う「プリンセス」というのは本物のお姫様というよりは、身のこなしや心の持ち方に重点を置いている様子がうかがえます。
人々の夢を奪い、絶望させようとする敵「ディスダーク」と、夢を守るために戦うプリキュア。
この絶望VS希望（夢）の構図を取りながら物語は進んでいきます。
「Go!プリンセスプリキュア」のあらすじ
全寮制の中学校、「ノーブル学園」に入学した主人公の春野はるか。
「素敵なプリンセスになりたい」という夢を持ち、友人がディスダークから夢を奪われようとしたところを助ける形でプリンセスプリキュアである「キュアフローラ」に変身します。
その後、仲間と出会いながらプリンセスプリキュアとして人々の夢をディスダークから守っていきます。
ディスダークは人々の夢を奪おうとしており、このため人々の夢が毎回クローズアップされながら物語は進みます。
「プリンセスプリキュア」の魅力
「3分でわかる GO！プリンセスプリキュア」東映アニメーションミュージアム公式YouTubeチャンネル（YouTube）より引用
夢を大切にするメッセージ性
本作は「夢を持つことの大切さ」を全面に出した作品です。
メッセージ性の強さという意味では、他の作品も負けず劣らずかと思います。
例えば「HUGっと!プリキュア」ジェンダーフリーや出産・育児に対する見解などが盛り込まれており、社会に対する問題提起的な面も感じます。
一方、プリンセスプリキュアは「夢」というものに対する掘り下げが非常に丁寧だと思います。
例えば主人公のはるかが大切な人に夢を否定されて挫折するシーンがあります。（第３９話）
このとき、はるかは挫折から一人で立ち直ります。
普通、こういうシチュエーションでは「仲間から励まされて」という展開が多いと思うのですが、
夢は「誰かに否定されたからやめる」ではなく自分が望んで叶えようとするものという周りに流されないスタンスを伝えてくれています。
技の使いこなし
「3分でわかる GO！プリンセスプリキュア」東映アニメーションミュージアム公式YouTubeチャンネル（YouTube）より引用
プリキュアは玩具販売の促進のためどのシリーズも多くのアイテムが登場します。
そしてよくあるパターンが、ステッキなどの武器にアイテムを装着して固有の技を発生させるシーンです。
プリンセスプリキュアも例外なく１２個前後のアイテム、「ドレスアップキー」が登場します。
当然、ドレスアップキーの数だけ技があるのですが、この使いこなしがしっかりしていると思います。
次の作品である「魔法使いプリキュア」などもそうなのですが、
プリキュアはシリーズによっては技の違いや特性がいまいち消化しきれていない印象を受けます。
その一方で、
プリンセスプリキュアはそれぞれの技の特性がしっかりしていて、プリキュア達もその特性を適材適所で使っている様子がうかがえます。
１つ１つ技の性質も違い、きちんと住み分けができています。
キュアトゥインクルの攻撃技である「ミーティア・ハミング」と、防御に使える「フルムーン・ハミング」はわかりやすい例でしょう。
そして、ここがプリンセスプリキュアのクオリティ高いなと思ったところなのですが、
主人公であるキュアフローラのみ技の特性が被っているのです。
これが物語の後半に活かされていて、
仲間たちのステッキを借りて通常はやらない同時攻撃をします。
技の特性が同じキュアフローラだからこそできる二刀流なわけです。
この、仲間の武器を使ってアイテムを同時使用するシーンはけっこう珍しい試みなのではないかと思います。
敵キャラの魅力
「3分でわかる GO！プリンセスプリキュア」東映アニメーションミュージアム公式YouTubeチャンネル（YouTube）より引用
技同様に、敵キャラもきちんと魅力を出しきっているのもプリンセスプリキュアの魅力だと思います。
プリンセスプリキュアの敵は、ボスであるディスピアとその幹部３人＋α。
基本はこの幹部３人がプリキュア達と戦います。
「魔法使いプリキュア」や「HUGっと!プリキュア」など、
プリキュアはシリーズによっては敵が多すぎてそれぞれのキャラクターをうまく消化できていないケースもあります。
その点、
プリンセスプリキュアは、少ない敵の数でもそれぞれの描写を丁寧にすることでマンネリ化せず、飽きさせない構成になっていると思います。
プリンセスプリキュアの神回
「Go！プリンセスプリキュア 第１話」東映アニメーションミュージアム公式YouTubeチャンネル（YouTube）より引用
プリンセスプリキュアは非常に丁寧な構成で大人もうならせるアニメです。
一方で、子供にはわかりにくい点もあり、正直万人受けするプリキュアシリーズではないかなと思います。
なので、あくまで
プリンセスプリキュアは大人目線での歴代最高傑作だと思います。
プリンセスプリキュアの最高傑作具合は、
たとえば神回と称される第３９話「夢の花ひらく時！舞え、復活のプリンセス！」を見てもらうと実際に感じてもらえるのではと思います。
プリンセスプリキュアが扱う「夢」の解説
