黒川あかねを照らす有馬かな|【推しの子】第18話「太陽」解説

 アニメ「【推しの子】」に関するページです。
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一歩を踏み出せない有馬かな

 そう、勝負したいのね。
 それとも一緒に踊りたいの?
 それはとても、楽しそうな提案だわ。

【推しの子】 | 第2期 第18話 太陽(ABEMA)より引用

 役を逸脱し目立っても、自分の才能を十分に発揮することをかなに求めるあかね。

 かなが以前から感じていた、あかねの「私の演技が正しい」という雰囲気。
 これはあかねが演技を通して、かなに「周りを食べちゃう演技」をしてほしい気持ちの表れであったことが視聴者目線でわかります。

 しかし幼少期の挫折がフラッシュバックし、一歩を踏み出せないかな。



シーンの解説

目に星が表れかなを挑発するあかね

 私は私が一番目立つように戦う。
 だから、一緒にぶつかってきてよ!

【推しの子】 | 第2期 第18話 太陽(ABEMA)より引用

 協調性のある「受け」が上手いかなではなく、幼少期のようなカリスマ性をかなに求めるあかね。


あかねの意図を読み取るかな

 楽しい演技してくれるじゃない。
 まぁよくも活き活きと。
 そう、勝負したいのね。
 それとも一緒に踊りたいの?
 それはとても、楽しそうな提案だわ。
 私もあんたと、白黒つけ……

【推しの子】 | 第2期 第18話 太陽(ABEMA)より引用

 あかねの意図を汲み取ったかな。

 あかねが自分の演技を通して何をかなに伝えたいのか。
 これがわかるのは、かなが「受け」の演技が上手いからであることが皮肉だなと思います。


五反田「やっぱり、有馬はいい『受け』をする。
 前に出た黒川に対し、
 有馬が一歩を引くことで黒川の存在感が増す。
 黒子のように存在感を消し、舞台装置に徹する。
 作品的に正解。
 ディレクション側からしたら、
 これほど使いやすい役者もいない」

【推しの子】 | 第2期 第18話 太陽(ABEMA)より引用

 意図は十分にわかりながらも、一歩を踏み出せないかな。
 仕事が減った子役時代から芸能界にしがみつき、生き残ってきたかなはそう簡単に自分の殻を破れません。


あかねを照らすかな

かな(そう、これが正しいの。
 黒川あかねが、いい演技をするなら、
 こっちはそれを立てる演技をしてあげるべき。
 いい作品になるのが皆の幸せ。
 自我はいらない。
 これが、私のやり方。
 ほら、照らしてあげるから。
 もっと輝きな)

あかね(違うよ、そうじゃない。
 どうしてそんな演技するの?
 私はかなちゃんと、真正面からやりたかっただけなのに……
 そんな演技させるつもりじゃなかったのに……)

【推しの子】 | 第2期 第18話 太陽(ABEMA)より引用

 こうしてトラウマがフラッシュバックするように、脇役に徹するかな。

 2人が全力で演技を勝負できるわけでもなく、あかねが目立つことで全体のバランスが崩れるわけでもなく、かながあかねを引き立てて作品を成立させる形でこのシーンは終わります。



本編の解説

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参考資料

 
 

 
 

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