又兵衛は誰に打たれたのか?~アッパレ! 戦国大合戦 解説~クレヨンしんちゃん映画



又兵衛は誰に打たれたのか?

「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」(Abema TV)より引用

 映画「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」において、又兵衛を打ったのは誰なのでしょうか?

 野原一家の助太刀もあり国を守ることができたものの、又兵衛は銃で撃たれて命を落とします。
 そして又兵衛を打った犯人は作中で明らかになることはなく、視聴者の想像に任せるかたちで幕を閉じます。

 そのため解釈は人それぞれですが、本編の流れを察するに

 又兵衛は逆恨みをした武士によって打たれて命を落としますが、それは偶然というよりも本来もっと早い時期に命を落とすはずだった又兵衛が「大切な国と人を守るはたらき」を終えたゆえの必然だったのだと考えられます。

 以下、「アッパレ! 戦国大合戦」のラストシーンを考察していきます。



「アッパレ! 戦国大合戦」のラストシーン

「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」(Abema TV)より引用

 打たれたらしい。
 しんのすけ、お前がなぜ俺のもとへやってきたか、今わかった。

 俺は、お前と初めて会ったとき、打たれて死ぬはずだったのだ。
 だが、お前は俺の命を救い、大切な国と人を守るはたらきをさせてくれた。
 お前は、その日々を俺にくれるためにやって来たのだ。

 お前の役目も終わった。きっと元の時代へ帰れるだろう。
 馬鹿、泣くな。帰れるのだぞ。
 そら、これをやろう。
 お前の言う通り、最後にそれを使わないでよかった。
 きっと姫様も同じことを・・・

「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」より引用

 上記のようにしんのすけに語りながら命を落とす又兵衛。

 映画でしんのすけが悲しむ・泣くシーンは珍しくありませんが、ブタのヒヅメやラクガキングダムのように、涙を流すしんちゃんの顔は隠す演出が比較的多いです。

 クレしん映画においてしんのすけの泣いている顔がはっきりと描かれるのも、戦国大合戦の特徴と言えるでしょう。



「アッパレ! 戦国大合戦」の仮説と考察

この「又兵衛は誰に打たれたのか?」という謎に関してはファンの間で様々な仮説がありますが、比較的有名で整合性がありそうなものをピックアップします。


「又兵衛が思いこんだだけ」説

「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」(Abema TV)より引用

 一番現実的な仮説です。

 戦に負けた武士が逆恨みで又兵衛を狙い、又兵衛は打たれて命を落とします。
 これに対し、「しんのすけに出会えたことで、あのとき死ぬはずだったのに助かり、そのおかげ廉姫や国を守ることができたから悔いはない」と又兵衛は思います。

 つまり偶然に偶然が重なっただけで、それに又兵衛が意味づけをしただけという仮説です。


「運命が又兵衛を殺した」説

「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」(Abema TV)より引用

 「戦に負けた武士が逆恨みで又兵衛を狙った」というのはこちらも同様なのですが、なぜそうなったのかと言えばそれが又兵衛の運命だったと解釈するのがこの「運命が又兵衛を殺した説」です。

 つまり、又兵衛は元々戦場で死ぬ運命であり、しんのすけと出会うことでそれが少しだけ延命され、結果として「大切な国と人を守るはたらき」ができたと考えます。

 ラストシーンで又兵衛が銃で撃たれたのは
 「又兵衛が思いこんだだけ説」が偶然だったのに対し、
 「運命が又兵衛を殺した説」では運命がそうさせた必然だったと解釈されます。


「銃弾もタイムスリップしてきた」説

「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」(Abema TV)より引用

 最もファンタジーな説です。

 又兵衛の言う通り、本来は又兵衛はしんのすけに初めて会ったあの戦で命を落とす運命でした。
 しかし、廉の願いによって、しんのすけがタイムスリップし、又兵衛は生き延び、「大切な国と人を守るはたらき」をできます。

 そして「大切な国と人を守るはたらき」が終わったラストシーン、しんのすけに初めて会ったあの戦で打たれるはずだった弾がタイムスリップしてきて又兵衛の胸に貫通したと解釈する説です。

 なかなか突飛な仮説ですね。
 しかしながら、又兵衛を打った犯人が見つからなかった点などを含めると一定の説得力はあります。



まとめ

「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」(Abema TV)より引用

 以上のように、考えると非常に奥が深い「アッパレ! 戦国大合戦」。

 冒頭で述べた通り、真相は明確に描写されないまま物語は幕を閉じます。
 そのため「答えはこれ」と決めつけるものではなく、見る人それぞれが腑に落ちる解釈を楽しむのがいいのでしょう。

 しかしながら、「運命が又兵衛を殺した説」が個人的には作品の流れに一番合うのではと考えます。

 それは戦国大合戦が他のクレしん映画と異なり「野原一家がタイムスリップした」こと以外は「不思議な力」が登場しない作風が関係します。

 多くのクレしん映画では魔法やSFテクノロジーなど不思議な力を使ってしんのすけおよび野原一家は戦います。
 しかし戦国大合戦はそういった不思議な力はタイムスリップ以外登場しません。
 戦でも既存の自家用車で戦うのみで、しんちゃん達はあくまで普通の現代一家です。

 この世界観の「縛り」のようなものが緊張感を生み、より作品をおもしろくしていると考えます。

 「野原一家がタイムスリップした」という1つの事実で運命の歯車が少しずつ変わり、しかし歴史が大きく変わらないように修正されるという流れを汲むと、「運命が又兵衛を殺した説」が最も作風に合いまとまりがいいのではと考えます。



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参考資料

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