ストレス耐性を強くする方法 ~悲嘆のプロセスと段階説~




1. 悩むときは思いっきり

ストレス耐性を高めるというのはある意味ストレスからの回復を速くするということでもあります。

ストレスからの回復能力を高めるには、
・感情を思いっきり出し切る。
・そうすることで自分の心持が変わるという自覚を持つ。

ということが重要です。

そもそも悩みやストレスの多くは「それが一生続くのでは」という不安感が大きく関わっています。
そのあたりに着目し、「悩むときは思いっきり悩んで、悩み終わるのを速くする」という手が有効かと思います。

変にストレスを見ないようにすると余計に気になりますので。

以下、もう少し詳しくみていきます。


2. 悲嘆のプロセス

人が悲しいことや辛いことを乗り越えていくには段階を踏む必要があります。
その段階というか、プロセスはけっこう共通していたりします。

この人の心理プロセスにおいて有名なのがアルフォンス・デーケン氏が提唱する「悲嘆のプロセス」というものです。

1.精神的打撃と麻痺状態
2.否認
3.パニック
4.怒りと不当惑
5.敵意と恨み
6.罪悪感
7.空想形成、幻想
8.孤独感と抑うつ
9.精神的混乱とアパシー(無関心)
10.あきらめ、受容
11.新しい希望、ユーモアと笑いの再発見
12.立ち直りの段階、新しいアイデンティティの誕生

この12段階を経ていくとされています。

人は多かれ少なかれ時間の流れの中で感情が変化していき、初めは深く傷ついても時間と共にその物事の受け止め方が変わっていく。
要するに時間が解決してくれるといった類いなわけです。

逆に言うと、このプロセスを知ることで「今の悲しみや辛さが一生続くわけではなく、時間とともに変わっていくかもしれない」と思えるようになるわけです。


3. 受容の5段階説

さて、そんな悲嘆のプロセスですが12段階もあって覚えきれない。
もう少し要約したいと思います。

医学方面において、一生残るような障害をもった場合にそれをどのように受け入れるかという問題を「障害受容」と言ったりします。
障害受容もやはりある程度段階を踏むという説が有力です。

その段階とは諸説あるのですが有名どころでいくと
1.ショック
2.否認
3.悲しみと怒り
4.適応
5.再起

という5段階。

つまり、最初は事実を否定したくなって、そのあと悲しみとか怒りがこみ上げて、そんな感情の揺れを経験しながら次第に事実を受け止め、最終的にその事実に対して前向きに何をすればいいか考え行動する。といった感じ。


4. まとめ

ということで、ストレス耐性を高める、あるいは悩みやすい・落ち込みやすい体質を改善するにはこの5段階を自覚するのが有効なのではないでしょうか。

つまり、
・ショックなら正直に落ち込む。
・嫌なら精一杯嫌がる。
・悲しんだり怒ったりしたっていい。
・たくさん感情を吐き出すとなんか慣れてくる。
・そしたら前向きなことも考えよう。

といった自分の感情を積極的に一通り経験する。そうすることで嫌なことに対する自分の感情変化のサイクルを速くしていく。といった感じ。


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