アニメ「炎炎ノ消防隊」の解説です。
ネタバレを含みますのでご了承ください。
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第2話「消防官の心」レビュー
アニメ「炎炎ノ消防隊」第2話「消防官の心」。
アーサー初登場の回ですね。
しかしながら全体としては、第1話だけでは掘り下げが不十分だった
人々が焔ビトになっていくことへの恐怖や悲しさがより語られたのが第2話ですね。
母親を焔ビトとして失った女の子が、数年後に父も失うというのは見ていて心が痛みますね。
しかも父親は炎に耐えながら、娘を傷つけまいと椅子に座り続ける。
本当につらい展開です。
原作ではこの家族の回想シーンや焔ビトになるシーンもあるそうで、アニメ以上に鬱展開のようですね。
個人的には、この被害者の家のテーブルが映るシーンが一番切ないです。
焔ビトという理不尽なかたちで母親を失いながらも、父親は娘を守るために父子家庭で必死に子育てをしていたのでしょう。
父子家庭での多忙さと妻を失った悲しみに抱えながらも、娘が健やかに育つように、お茶やマカロンを準備し親子団欒の時間をこのお父さんは大切にしていたのでしょう。
けれど今度は自分が焔ビトになってしまう。
そういった背景を考えると、涙なくしては見れない第2話ですね。
あらすじ(ネタバレ)
第8特殊消防隊に入ったアーサー。
そんな矢先、再び街で焔ビトが現れます。
遺族への思いやりや焔ビトに対する心構えを教える桜備。
シンラやアーサーは精神的に成長していきます。
そして遺族のことを思いながら、アーサーは焔ビトを鎮魂します。
各シーンの解説や考察
シンラの目的
第1話では「ヒーローになる」という目的しか描写がなかったシンラ。
しかし実際は家族を失ったときの真犯人を探す目的も、シンラが特殊消防隊に入団した理由ですね。
また、シンラを当時助けてくれたのは第1特殊消防隊。
第8特殊消防隊に入団したシンラにとっては、第1特殊消防隊にコンタクトを取れる機会は事件の手掛かりを得るチャンスでもありますね。
アーサー・ボイル初登場
シンラと訓練校の同期であるアーサー初登場。
シンラとは犬猿の仲のようですが、
どちらかというとシンラの方が血の気が多い感じですね。
過去を思い出すアイリス
マキが操作した炎を思わず触ってしまいそうになるアイリス。
エンディングだけでなく本編でもアイリスの過去が少しずつ描写されていますね。
マキ VS シンラ&アーサー
実力試しということでシンラとアーサーがマキと手合わせ。
シンラもアーサーも第三世代能力者。
加えて第1話でも活躍したシンラ。
しかし実戦というか実力ではやはりマキのほうが一日の長があるようです。
パッと見では「炎を生み出せる」ということで第三世代のほうが第二世代より優れている印象を受けますね。
しかし実際は、第二世代のように「他人の炎を操る」ことは第三世代はできないですし、むしろ「第二世代に炎を操られてしまう」というリスクがあるわけですね。
焔ビト出現
焔ビトとなった被害者の遺族の前で、武器を見せないように諭す桜備。
まるで夕陽によって真っ赤の空が、元は人だった焔ビトを殺める生々しさを表現しているようですね。
炎炎ノ炎に帰せ
桜備に諭されているときもこれといって言葉は発しなかったアーサー。
頭と言うか心の中でいろいろ考えていたのでしょう。
「馬鹿だから言葉が出ない」というシンラの表現は少々乱暴ですが、いずれにせよアーサーは割と黙って考え込んでから理解していくタイプのようですね。
エクスカリバーを十字架のようにかかげ、その後に焔ビトを葬るアーサー。
怒る桜備
遺族の家まで破壊しようとする何者かに、怒りを露わにする桜備。
桜備が怒ることがあるのかとシンラが考えるシーンが前半ありましたが、桜備はこういったことで怒りを表すようですね。
ジョーカー初登場
物語の展開に深く関わってきそうなジョーカーも初登場。
おわりに
第2話も内容が濃くて飽きない展開だった「炎炎ノ消防隊」。
ラーメンの底にあるメッセージなど、ギャグや小ネタも楽しめるのは作者の作風なのかなと思う今日この頃。
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