咲太「みんな何かになりたいんだよ」|青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない 第2話

 「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」をはじめ、青春ブタ野郎シリーズに関するページです。

 適宜ネタバレを含みますのでご了承ください。




空気が読める卯月の葛藤

 私の頭の中にみんなが居て、
 みんながいろいろ言ってて、
 いちいち聞いてたらさ、何が自分なのかわかんなくなってきた。
 今の私って、思春期症候群なのかな?

青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない 第2話 空気の味は何の味?(ABEMA)より引用

 空気が読めるゆえに周囲が気になり、自分を見失った卯月。
 電車でふらりとどこかへ行こうとした卯月を見かけ、(のどかの思いも汲み)咲太は同行します。



解説

世間の注目が高まった卯月

青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない 第2話 空気の味は何の味?(ABEMA)より引用

 (CMの仕事で)霧島透子の曲をカバーし、それが反響を呼んだ卯月。

 以前からソロの仕事も増えていましたが、その人気が加速することとなります。

 加えて、大学に通う中で空気を読むことを覚え、以前のような周りの目を気にしないははつらつさがなくなった卯月。

 空気を読める今の卯月にとって、過剰な世間の注目は自分を見失わせます。


これが自分だって誰かに誇れるもの

咲太「みんな、何かになりたいんだよ」

卯月「何かってなに?」

咲太「これが自分だって誰かに誇れるもの。
 広川さんにとって、歌とアイドルに匹敵するもの。
 だけど今のところ、その何かになれてないから、広川さんが眩しいんだって」

青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない 第2話 空気の味は何の味?(ABEMA)より引用

 卯月のフランクな自分探しの旅に咲太は付き合います。

 空気を読めることで周りとうまくやってはいますが、そのぶん周囲の嫌味や妬みも読み取れてしまうようになった卯月。


武道館に行く咲太と卯月

卯月「私の頭の中にみんなが居て、
 みんながいろいろ言ってて、
 いちいち聞いてたらさ、何が自分なのかわかんなくなってきた。
 今の私って、思春期症候群なのかな?」

咲太「たぶんね」

卯月「じゃあ、治ったら空気読めなくなるのかなぁ」

咲太「たぶんね」

卯月「今さらそれはきついなぁ……
 お兄さんは、どっちの私がいいと思う?」

咲太「どっちもいいと思うよ」

卯月「どっちでもいい、じゃないよね?」

咲太「どっちも、いいと思う」

青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない 第2話 空気の味は何の味?(ABEMA)より引用

 武道館を夢見る卯月に対し、実際に武道館に行ってみるという咲太らしい提案。

 「今さらそれはきついなぁ」という卯月の言葉に、空気を読めるようになった人の生々しさがあるなぁと思います。

 卯月は元々は空気が読めなかったので、その頃の自分の失敗やすれ違い・勘違いを今は気づけていることでしょう。
 そしてかつての自分に対して恥ずかしさや視野の狭さを感じているのかもしれません。

 誰でもそうですが、一度周りが見えてしまうとそれ以前には戻れない難しさが表現されているシーンだと思います。



本編の解説

http://likiroku.com/aobuta-santa-arasuji-2/



参考資料

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