夏油傑の別れの会話「五条悟だから最強なのか」の意味|呪術廻戦 第29話「玉折」

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君は五条悟だから最強なのか。最強だから五条悟なのか。

 君は五条悟だから最強なのか。
 最強だから五条悟なのか。

 もし私が君になれるなら、
 この馬鹿げた理想も地に足がつくと思わないか?

呪術廻戦 | 第2期 懐玉・玉折 第29話 玉折(ABEMA)より引用

 「君は五条悟だから最強なのか。最強だから五条悟なのか」という言葉の意味は、

 「君は私のような(非術師を殺す)道に行かない人格だから最強になれたのか、それともたまたま最強だったから(恵まれているから)そういう綺麗事を言えるのか」という夏油の皮肉であると考えられます。

 甚爾との戦闘で一気に能力が覚醒し、強くなった五条。
 そんな五条に夏油は「置いて行かれた感」を拭えません。
 いつしか夏油は自分が接しているのが「親友である五条」なのか「最強の呪術師である五条」なのかわからなくなっていたのかもしれません。

 「君は五条悟だから最強なのか……」という言葉には、夏油の五条に対する疎外感や嫉妬、劣等感が垣間見えます。

 また皮肉にも、第25話(夏油の闇落ち前)とは綺麗事を言う立場が逆になってしまったと言えます。



解説

取り乱す五条

 意味ない殺しはしねぇんじゃなかったのか?

 非術師殺して術師だけの世界を作る?
 無理に決まってんだろ!
 できもしねぇことをセコセコやんの、意味ねぇっつんだよ!!

呪術廻戦 | 第2期 懐玉・玉折 第29話 玉折(ABEMA)より引用

 この回の冒頭で「掌印の省略は完璧」と言っていた通り、本来は構えず即座に術式を発動できるはずの五条。

 攻撃の構えに入っているのがあくまで威嚇であり、実際には夏油を攻撃できない五条の心情がうかがえます。


夏油の名言

 意味はある。意義もね。大義ですらある。

 傲慢だな……
 君にならできるだろ、悟。
 自分にできることを、人には、できやしないと言い聞かせるのか?

 君は五条悟だから最強なのか。
 最強だから五条悟なのか。

 もし私が君になれるなら、
 この馬鹿げた理想も地に足がつくと思わないか?

 生き方は決めた。
 あとは自分にできることを、精一杯やるさ。

 殺したければ殺せ。
 それには意味がある。

呪術廻戦 | 第2期 懐玉・玉折 第29話 玉折(ABEMA)より引用

 「意味わかんねぇ」と濁しあくまで「いろいろな考えがある」というスタンスであった硝子に対し、夏油の考えを真っ向から否定する五条。

 これに対し、夏油は「君は五条悟だから最強なのか。最強だから五条悟なのか。」と問います。

 この言葉には、「私を止めるのは『親友』である五条悟の思いやりなのか、「最強」である五条悟の上から目線なのか」というニュアンスも含まれているのかもしれません。

 その圧倒的力から、「五条悟と言えば最強」「最強と言えば五条悟」というイメージが定着した五条。
 夏油はそんな五条の力に距離感や劣等感を抱いていたのかもしれません。

 「術師だけの世界を作る」という志を否定するのは、「親友」の思いやりなのか、「最強の存在」の傲慢なのか。
 「非術師を皆殺しにする」という道を選ばないのは、五条が元々そういう性格だからなのか、それとも最強だからこそ言える綺麗事なのか。

 夏油の中で、「親友」である五条と「最強の呪術師」である五条に乖離が見えます。

 ちなみに、「自分にできることを精一杯」という表現は灰原の影響と言えるでしょう。



本編の解説

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参考資料

 
 

 
 

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