小説および映画「かがみの孤城」に関するページです。
ネタバレを含みますのでご了承ください。
喜多嶋先生の結婚指輪
映画「かがみの孤城」では喜多嶋先生の手元が比較的しっかり描かれており、喜多嶋先生が結婚指輪をしていること・既婚者であることが読み取れるようになっています。
これはかがみの孤城の伏線をわかりやすくかつ一貫性のあるものにするための描写であると個人的には考えます。
解説
アキのネタバレ
ネタバレにはなりますが、かがみの孤城の7人は現実世界の時代が異なり、アキと喜多嶋先生は同一人物となっています。
アキの本名は「井上晶子」であり、結婚して姓が「喜多嶋」となります。
アキの伏線
言わずもがな「アキ=喜多嶋先生」というのは本作における大きなトリックの1つですが、この伏線を丁寧に張るための要素の1つが喜多嶋先生の結婚指輪だと思います。
孤城内でも「自分を理解してくれるフリースクールの先生」として、こころやマサムネらの会話にて「喜多嶋先生」という人物は登場します。
当然、このときアキは「井上」であり自分の未来のことも知らないわけですから、登場人物達は違和感を覚えません。
しかし物語が進むにつれ、勘のいい視聴者はこころ達に会っている喜多嶋先生が必ずしも同時代でないこと、名前は結婚することで変わる可能性があることに気づくでしょう。
このようにして「喜多嶋先生は結婚して姓が変わった未来のアキである」という伏線にたどり着きます。
この際、何の前触れもなく「アキは結婚して姓が変わった」とするのも十分許容範囲と思いますが、事前に喜多嶋先生が既婚者であるとほのめかしておいたほうが伏線が回収される爽快感が増すでしょう。
こころに喜多嶋先生がストロベリーティーを渡すときなど、喜多嶋先生の手元は比較的明確に描かれており、結婚指輪の存在を確認しやすくなっています。
喜多嶋先生が既婚者であることを序盤からほのめかしておくことで、後の伏線回収がより整合性のあるものへとなっています。
かがみの孤城の伏線一覧