漫画「月曜日の友達」に関するページです。
ネタバレも含みますのでご了承ください。
土森は金石先輩のことが好き?
漫画「月曜日の友達」を読んでいると、
土森は金石先輩のことが好きだったのかなあと思います。
そういう演出が度々あるというか、土森の言動にやや不自然な点があるというか。
だからなんなんだとい言えばそれまでですが、
水谷と月野の関係性を主としつつも、サイドストーリーとして土森にもきちんと物語があったと思うと作品を読むときにより深みが増すなあと思います。
「月曜日の友達」の描き方の細かさ
前提として、「月曜日の友達」は伏線や演出がしっかりしていると思います。
例えば第1話で校庭に机が1つ外に出ていますが、これは月野の超能力を示唆しているように思えます。
要するに、
「月曜日の友達」は無駄な演出はしてなくて、基本は絵やセリフ1つ1つに意味を含んでいると思います。
そう考えると、土森の言動はところどころ「これは金石先輩への好意を表しているのかな?」と思える節があります。
土森のシーン
金石先輩のために時間ぎりぎりまで顔出してやりますよ。
土森「月曜日の友達 2」より引用
第3話にて。
塾があるのに部活に参加する土森。
恋愛感情か定かではないですが、少なくとも金石先輩に好意的というか親密な感じですね。
大人になるっていうことは我慢したり控えることではなく、与えるってことだよ。
自分を犠牲にすることだけが思いやりじゃない。
人が人を思う願望やわがままが人の為になることだってある。痛みや失敗を恐れて欲望を捨て人と関わらないことが大人だなんて私は思わない。
痛みや恐れを越えながら道を歩んでいく。
それが人間の大人なんじゃないかな。って尊敬する人みてたら私は思うな
土森「月曜日の友達 2」より引用
そして第6話。
落ち込んだ水谷を夜の公園でなぐさめる土森。
「尊敬する人」って誰なのでしょう?
これまで土森に関して誰かを尊敬してる話は出てこないですし、急にこういう表現が出てくるのも不自然です。
しかし土森が「尊敬する人」がすでに登場している誰かであれば物語のまとまりはよいですね。
おそらく、
土森の「尊敬する人」は金石先輩なのではないでしょうか?
考えてみれば金石先輩は多少軽率なところもありますが、とにかく水谷達に話しかけ、元気づけるような言動が見てとれます。
それが常に適切な言葉かと言えば微妙ですが、いずれにせよ「行動」していることは確かです。
また、3年生の金石先輩は、土森からしたら幾分「大人」にも見えるでしょう。
水谷より大人びた雰囲気で描かれている土森。
土森が金石先輩に憧れにも似た恋愛感情を持っているという解釈もできるのかなと思います。
おわりに
土森が金石先輩をどう思っているかは作中はっきりとは明言されていなくて、上記はあくまで解釈の1つです。
しかしながら、「土森が金石先輩を好き」だと物語により深みが増すなあと思います。
土森がわかっている通り、金石先輩は誰にでも同じこと・当てはまりそうなことを言う傾向があります。
要するに口が上手いわけですね。
そんな金石先輩の口の上手さをわかりつつも、惹かれてしまう土森。先輩にあこがれるってすごくわかりやすいですね。
子供っぽい水谷と対比して、大人びた中学生として描かれることが多い土森ですが、
土森も背伸びをしているだけでまだまだ子供なんだなあと。
この、
水谷目線でみると周りが急に大人びて「私だけ」と疎外感を感じても、もっと広い視野で見れば誰もがまだどこか子供で銘々の葛藤を抱えている。
土森と金石先輩の関係を含めることで、「月曜日の友達」はそういった気づきも楽しめるのかなと。
その他の記事