アニメ「【推しの子】」に関するページです。
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第2期 第12話「東京ブレイド」
全て原作通りにするなら脚本家という職業は要らない。
(中略)
そういう汚れ役も、僕の仕事のうちだと思ってるからさ。
【推しの子】 | 第2期 第12話 東京ブレイド(ABEMA)より引用
脚本家GOAとあかねのやりとりが印象的な第12話。
原作を改変する脚本家になにかと批判がある昨今ですが、そうではない見方も得られるシーン。
【推しの子】は芸能界のリアルを描くドキュメンタリーがメインというわけではないですが、こういった描写はやはり見ていて興味深いものがあります。
解説
キャラの解釈の戸惑うあかね
自身の鞘姫の解釈と、脚本家の解釈にズレを感じていたあかね。
稽古3日目ではそれにより釈然としない演技をすることになります。
稽古5日目に脚本家が来たことで、アクアの促しもありキャラ解釈について相談します。
脚本家GOAの名言
まぁね。そこは僕もかなり悩んだ。
ただその「葛藤」を演劇というメディアに変換したとき、
できないことはないんだけど、やや尺を取りすぎてしまう。(中略)
全て原作通りにするなら脚本家という職業は要らない。
盛り上げるところをしっかり定めて、要素を取捨選択していく。僕も原作のファンだからさー。
あんまり手を入れたくないんだけどね。
そういう汚れ役も、僕の仕事のうちだと思ってるからさ。と言っても演じるのは黒川さんだから。
引っかかってる部分があるなら、今からでも直すよ。【推しの子】 | 第2期 第12話 東京ブレイド(ABEMA)より引用
脚本家が思ったよりも「いい人」で、むしろあかねを尊重してくれる展開。
原作改変が叩かれがちな世の中ですが、脚本家の苦労がわかります。
金田一敏朗の指導
甘やかすな。
俺も原作は、最初の何巻かは読んだが、
鞘姫の心情を入れれば、ノイズになる。いっそ活発なキャラにしたことで、
対立構造がシンプルになり、
見せたい部分を分かりやすく見せることができている。作家として、この判断は間違っていない。
だから採用した。この舞台においてお前の役割は、
心情の深さを見せることじゃない。
人物達の対立を分かりやすく見せる、舞台装置としての説得力なんじゃないか?【推しの子】 | 第2期 第12話 東京ブレイド(ABEMA)より引用
脚本家と演出家でも考え方が異なる様子がわかる金田一のシーン。
スタンスはGOAより厳しいですが、別に高圧的なわけではなく「大人な」見解を示します。
本編の解説
参考資料