映画「ミステリと言う勿れ」に関するページです。
ネタバレも含みますのでご了承ください。
ミステリと言う勿れ(映画)の伏線
映画「ミステリと言う勿れ」のトリックや伏線はおおむね劇中で言及されますが、その中でも特に象徴的なものや興味深いものを挙げていきたいと思います。
解説
赤峰ゆらの娘
序盤から比較的多く登場していた赤峰ゆらの娘である幸。
幸が天然パーマである点は後の「狩集家には天然パーマの人物が多い」ことをより自然に演出していたと思います。
また「天然パーマの人物が殺される可能性があるため、ゆらが危機感を持って一同に協力的になる」など物語の進行にも間接的に貢献します。
子供の心とコンクリート
子供の成長をコンクリートが固まる過程に例えた整。
コンクリートの比喩は序盤に整が言ったことですが、これが終盤(汐路の心)にまで一貫して描かれています。
まさに本作のテーマの1つと言ってもいいくらいメッセージ性が、序盤ですでに描かれています。
血は水よりも濃い
劇中の会話にて登場した、狩集家のしがらみの強さを意味した「血は水よりも濃い」。
しかし物語を抽象的に見ると、「血は水よりも濃い」は様々な意味を持つと思います。
「血は水よりも濃い」ゆえに、鬼達は自分達の行いがバレることに怯えます。
理紀之助も(自分が天然パーマなので)殺される可能性に心配し、ゆらも娘をあんじます。
汐路は実の父の死と一族のしがらみによりある意味で心を病んでしまいます。
それぞれの登場人物が、それぞれの「血は水よりも濃い」ゆえに心を囚われてしまいます。
まさに「血は水よりも濃い」ことが今回の物語を生んだと言える映画「ミステリと言う勿れ」。