「魂の定着」とは?
「鋼の錬金術師」においてしばしば登場する「魂の定着」という概念。
「魂の定着」とは、錬金術によって真理の扉にある魂を呼び出し、本人に肉体以外の何か(鎧など)に宿す行為のことです。
今日は鋼の錬金術師のおける「魂の定着」についてです。
返せよ、たった一人の弟なんだよ!!
母親の人体練成に失敗したエルリック兄弟。
エドは足を持って行かれ、アルは体と魂全てを持って行かれます。
苦肉の策として、
エドは自分の腕を引き換えにアルの魂を真理と扉から呼び戻します。
エドの体の一部だけでは、アルの体全部を取り戻すには足りなかったわけですね。等価交換。
取り戻した魂も、魂だけでは実体がありません。
エドはアルの魂を鎧に定着させます。
「魂の定着」の解説
作中では、魂の定着は鎧に行うことが多いです。
人間の体に近い形の方が、定着したあとに本人が動かしやすいからでしょう。
魂が宿っているものの、その中身は当然空っぽです。
また、ここがややこしいのですが、
「魂の定着」は死んだ人の魂ではできません。
あくまで人体練成などで一旦「真理の扉に持って行かれた魂」のみです。
「賢者の石を持ってしても死んだ人を生き返らせることはできない」というのが本編の設定ではありますが、魂の定着に関しても同様のことが言えるようです。
まとめ
「魂の定着」とは、錬金術によって真理の扉にある魂を呼び出し、本人に肉体以外の何か(鎧など)に宿す行為のことです。
魂が定着した物は、意思を持ちますが、鎧であるため痛覚をはじめとした感覚がなく、眠ることもできません。
それは「眠る必要もなく疲れも知らない体」といいように言うこともできますが、
「食べることもできず一人で夜を過ごす孤独な体」ととることもできます。
作中、エドの食事中アルがただ席に座るだけのシーンはたびたび見られます。
また、魂を本来の肉体でない物に定着させる行為はそもそも不具合が起こりやすい行為であり、次第にアルも魂と鎧のつながりが弱くなっていく描写があります。
こういった孤独感や恐怖感、苦悩といった感情がアルを通して描かれているのもハガレンの考え深いところですね。
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